過去、幾度も紹介してきた、尾道市の向島に工房を持つ「季節のジャムと日々のおやつ『cosakuü(コサクウ)』」のジャム。当店ではこれまで、瀬戸内が持つイメージをお伝えしようと、柑橘メインのマーマレードにフォーカスしてきました。しかし、ふと考えなおしたのです。「瀬戸内の名物は、柑橘だけじゃない」と。こんな当たり前に気が付かず、皆さまに「おいしい」をお届けするチャンスを逃していたとは!そこでご用意したのが、「コサクウの3種のジャムセット」。瀬戸内のさまざまなフルーツの旬を詰め込んだ、おいしいジャムを徹底解剖します。そして、生活が変わったジャムサンドの話もちょっぴりと。
苺にベリー、そして柑橘!瀬戸内果実の旬を一瓶に
果実の旬を大事に、生産者さんへのリスペクトを忘れずに、そして食べる人の心と体の健康を思い作られている「季節のジャムと日々のおやつ『cosakuü(コサクウ)』」のジャム。私の偏愛っぷりや、「コサクウ」さんがジャムに注ぐ並々ならぬ思いなどは、別コラムで記しているので、今一度ぜひお目通しを。
記事をはこちら>>本当は秘密にしておきたいコサクウの人生最高ジャム
今回セットにしたのは、「苺.ミント.ブラックペッパー」(写真左)、 「瀬戸内柑橘5種」(中央)、「ベリーベリーベリー」(写真右)の3種類です。実際に食べてもらわないと、おいしさが伝わりにくいのがネットストアの悩みどころ。そこで、それぞれのジャムを実際に食べて見つけた特徴を、シンプルな言葉で3つのポイントに分け、ご紹介しましょう。
●苺.ミント.ブラックペッパー●
尾道産の紅ほっぺを使った苺ジャム。ペパーミントと粗挽きのブラックペッパーを加え、フレッシュな後口を楽しめるよう仕上げられています。
1.苺ごろごろの果肉感
ペーストではなく、わざと果肉を残しているので食べごたえがある。
2.甘すぎず、さっぱり
きび砂糖の甘さほんのり。甘い苺ジャムが苦手な人にもおすすめ。
3.王道のいちごジャム
子どもも大人も、みんなが好きな味。どんな人にあげても喜ばれる。
●瀬戸内柑橘5種●
晩白柚、不知火、せとか、八朔、安政柑。5種類の柑橘をそれぞれバランス良く配合したマーマレード。さまざまな柑橘が生る瀬戸内ならではのジャムです。
1.ザクザクの果皮
柑橘の果皮がたっぷり。もちろんノーワックス柑橘を使っているので安心。
2.大人なほろ苦さ
甘さが口に残らない。すっきりさっぱり、大人な味。
3.初体験が楽しめるレア度
聞き慣れない柑橘、食べたことのない柑橘も、このジャム1本で。
●ベリーベリーベリー●
尾道産の紅ほっぺとさくらんぼ、大崎上島のブルーベリー、そして有機ドライクランベリーと有機野葡萄(カレンツ)を煮込んだ、甘酸っぱく華やかに香るベリーのジャムです。
1. 口に入れたときの粒が楽しい
5種類のベリー系果実のプチプチ弾ける食感がスパーク。
2.食欲が落ちる夏に常備したい
まるで赤ワインのような酸っぱさとコク。暑さで体がうだると手に取りたくなる。
3. 5種のベリーの重層的な味わい
独自の風味は、ミックスされたものだからこそ。複雑ながらも綺麗にまとまった味。
簡単おいしい夏のおやつ、ジャムサンドの話をしようじゃないか
ある日、そうだジャムサンドをつくろうと思いつき、キッチンに立ちました。パンに塗るのももちろんおいしいけれど、いつもと違う食べ方も面白いのです。サンドイッチ用のパンにジャムとクリームチーズを挟むだけの簡単レシピですが、これがもう手が止まらないおいしさ。3種類のジャムがあると、美しい断面の彩りが、より目を楽しませてくれます。
その翌朝、とっても嬉しく、そして驚く出来事が。起床後、朝ごはんの準備をしようとリビングへ降りると、昨日と同じジャムサンドがテーブルに。なんと、全く料理に興味のなかった小学生の子どもたちが、自分たちでジャムサンドをつくっていたのです。
「パンの残りとジャムがあったから、つくってみたよ。昨日ママがつくったの見てたし、すごくおいしかったから」
母、感涙。これまで一度も自分たちで朝ごはんの準備なんてしなかったのに。子どもたちがつくったジャムサンドは、シンプルにジャムを挟んだだけのものでした。それだけでも十分においしい。何より、自主的に食べるものをつくる楽しさを経験して、誇らしげにしている子どもたちの成長が嬉しい。
それから我が家では、ジャムサンドが子どもたちの得意レシピになりました。朝ごはんだけでなく、ちょっと小腹が空いたときにちょうどいい。ジャムに込められたフルーツの栄養もばっちりとれる。いいこと尽くしのジャムセットは、無くなり次第終了の限定品。あ、ここだけの話、瀬戸内柑橘ジャムは、炭酸水で割ってレモネード風にしても、おいしいですよ。
TEXT&PHOTO/セトウチプラスエディター:大須賀あい