街さんぽ、山さんぽも楽しいけれど、ふと思い立った時に、高台から尾道の風景を楽しみたい。そんな願いを叶えてくれる身近な場所が、尾道市内に存在します。そこはなんと「尾道市役所新庁舎」。入場は午前8時30分から午後9時まで。アクティブな旅の合間に、気軽に出会える絶景がここにあります。
尾道市の海沿い、海岸通りを歩いていると、まるで巨大な船舶かと思える壮観な建物に遭遇します。2020年1月に完成した、尾道市役所の新庁舎です。
訪れた日はたまたま夜。業務は終了し庁舎内は静まりかえっていますが、屋上展望台「おのみちルーフ」は、なんと夜9時まで開放。平日はもちろん休日も含め、誰でも入場可能です。嬉しいことに、入場料は必要なし!
エレベーターで5階へ上がると、開けた空間が現れます。腰掛けるベンチも常設され、まさに憩いの場。
西側には、行き交う渡船、ライトアップされた海辺、対岸の向島や、尾道水道が目の前に。
一目見ただけで土地の場所がわかる文字モニュメントは、フォトスポットしても抜群!ここで記念に1枚シャッターをきるのも旅の思い出に。
中央の発電施設の周りはグルッと360度周れる設計になっています。山々に佇むお寺など、尾道らしい景色も。
東側に回れば、新尾道大橋や尾道大橋。橋までを身近に眺められる場所は、なかなか希少かもしれません。
夜の展望デッキには、小さな証明がポツリ、ポツリ。夜ならではの、美しい演出も嬉しいです。
展望デッキだけでなく、1階のテラスからの眺めも抜群。夕景は特に、見逃したくない瞬間です。
2階バルコニーにも入場できるので、こちらもぜひお忘れなく。少し小腹が空いたので、「まるか食品」の「ONO TEN」をパクリ。外でも気軽に食べられるスナックや、テイクアウトのドリンクを持って訪れてもいいかもしれません。
太陽がゴキゲンな日には、一面ブルーの世界。これぞ、瀬戸内の自慢です。
時間ごとに違う表情を見せてくれる尾道ならではの風景を、行政施設で味わえる。尾道が持つ空間の包容力が細部まで行き届いた、魅力的なスペースへぜひ。
TEXT&PHOTO/大須賀あい 写真提供/尾道商會 奥忠直