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いつものスタイルにスパイスを
天然素材でつくる大人の麦わら帽子
いつものスタイルにスパイスを<br>天然素材でつくる大人の麦わら帽子

毎日のコーディネートにプラスするだけで、こなれ感を演出してくれるファッション小物たち。とりわけ帽子は、着こなしをダイナミックに変え、新しいスタイルを呼び込んでくるアイテムです。尾道で70年以上続く老舗帽子店「藤井製帽」からお目見えするのは、「SETOUCHI+」のみで展開される2種類の麦わら帽子。時代や流行に左右されない、オーセンティックな帽子の世界へ飛び込んでみましょう。

 

 

世羅から行商で尾道へ、老舗帽子店のルーツは麦わら帽に

尾道水道を望む海岸通りに佇む「藤井製帽 小売部」。戦後まもない1948年の創業以来、一貫して帽子を作り続けている老舗帽子メーカー「藤井製帽」唯一の直営店です。オリジナルブランドをメインに幅広いラインナップを揃え、今日もその存在感を示し続けています

 

 

同店の歴史は、初代である垣根正吾さんからスタートします。正吾さんの出身地は、尾道の北側に位置する世羅郡世羅町。ここはかつて、麦わら帽子、そして経木帽子と呼ばれる農作業用帽子作りの名産地だったそう。正吾さんが行商に訪れた尾道で商売を始めたのが、藤井家の軒先。現在の「藤井製帽 小売部」が建つ場所です。

 

 

帽子が縁となり、正吾さんは、藤井家の一人娘だったマスエさんと結婚。藤井という屋号を継ぎ、麦わら帽子店として出発しました。

 

 

とても美人で評判だったというマスエさんは、帽子屋の看板娘。お店をリニューアルする2014年まで店頭に立っていたそうです。

 

 

昭和のモノトーン写真に残るのは、気品と洗練さを纏ったマスエさんの姿。そして藤井製帽の原点を物語る、たくさんの麦わら帽子です。

 

 

原点を守りながら受け継がれる、時代に沿った帽子づくり

ここまでのヒストリーを話してくれたのは、2018年に代表取締役に就任した垣根一允さんです。現在、尾道に唯一残る帽子専門店の3代目として、お店を盛り立てます。大学卒業後、東京の空間ディスプレイの会社に勤めていた垣根さんが尾道に戻ったのは2004年のこと。きっかけは2代目となる垣根さんの父からの電話だったとか。

 

 

「父から、『忙しすぎて、お母さんが倒れそうだ。戻ってこい』と言われたんです。でも実際は大きな病気もなく、母は元気だったんです。父に騙されましたね(笑)」

はにかみながら話してくれる垣根さんから、家族の絆と愛を感じます。

 

豊富な経験と高い技術力を持ち、OEM製造などで実績をあげた「藤井製帽」は、帽子の企画から製造までを尾道本社と中国の自社工場で行っています。現在、柱となる自社ブランドは2つ。垣根さんの妹さんがデザイナーを務める「točit(トチエット)」、そして2020年より麦わら帽子の普遍的なデザインを届けるべくスタートした「FUJII SEIBO」です。特徴の異なる2つのブランドを合わせて、計50以上のスタイルを用意。近年、両ブランドともに有名レディースアパレルプランドで展開されるなど、大きな注目を集めています。

 

繊細な手仕事から生まれる、夏が待ち遠しい別注アイテム

藤井製帽から「SETOUCHI+」に登場するのは、店舗でも自社ECでも扱われていない、オリジナルパターンの別注麦わら帽子です。

 

 

まず1つ目は、帆布製品を打ち出す「SILVER」と初コラボレーションした「麦キャップ」。ハット型が多い麦わら帽子ですが、カジュアルな印象を持たせる個性的なデザインに仕上がっています。フチを飾るのは、生成り色の帆布。より優しい印象を醸し出します。内側の汗止めにも帆布を使用しているので、肌当たりも柔らか。視界を遮らずツバは短めに。夏の普段使いにぴったりなアイテムです。

 

 

実はこの麦キャップ、藤井製帽で30年以上のロングセラーを誇るキッズ用麦わら帽子を、大人用にグレーティングしたもの。本質を変えず、新しい形で変化をしながら存在する、時を超えたクラシックが詰め込まれています。親子ペアルックを楽しめるのも嬉しいポイントです。

 

 

そして、個数限定で登場するのが、「アバカレースブレードポークパイハット」。広いツバと長いリボンが、エレガントな雰囲気を醸します。サイドクラウンには、希少なヴィンテージブレードを採用。世界で最も強い繊維として知られるアバカで作られた帽子は、軽さと丈夫さを兼ね揃えています。リボンは素材と色違いで4色を用意。気分やスタイリングに合わせてリボンカラーを選べるのも、この帽子ならではの楽しみ方です。

 

 

両アイテムとも、尾道市美ノ郷町の本社にて、一つ一つ職人の手によって生み出されています。特に、麦わら帽子を縫うブレード縫製は難易度が高く、技術を継承する担い手も少なくなっているとか。約50年前に製造されたドレスミシンは今でも現役。既に生産終了となっているため、繰り返し修理しながら使われています。レトロなミシン、そして代々引き継がれるクラフトマンシップが、美しく均一なテキスタイルを作り出すのです。

 

 

伝統的で正純派、クラシカルな夏の麦わら帽子

垣根さんに、改めて帽子の魅力を聞くと、こう返ってきました。

 

 

 

 

「帽子自体は、毎日の必須アイテムではないかもしれません。例えるなら調味料とスパイスですね。調味料は料理の際、味付けのために必要不可欠ですが、スパイスは絶対的ではありません。だから帽子は、ファッションのスパイス的存在。服を着て、最後に頭にのせるだけで、その人本来の印象が変わり、スタイリングも引き締まりますから」

 

例えば、夏の王道、デニムパンツに白いTシャツを合わせたシンプルなコーディネート。これだけでも潔く素敵ですが、最後に麦わら帽子をプラスすれば、フレンチシックなスタイルが完成します。

 

瀬戸内の青い海と空、そしてレディーな装いに深みを足す麦わら帽子と、夏の匂い。きっとそれは、永遠に変わらない私たちのクラシック。藤井製帽の麦わら帽子は、その歴史とスタイルと共に、普遍の美が宿っています。

 

 購入はこちら↓

https://setouchi-plus.jp/collections/fujii-seibou

 

TEXT&PHOTO/大須賀あい 写真提供/藤井製帽株式会社

 

 

 

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