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石本藤雄が手がけるムスタキビで出会う
時代を超えて愛したい私たちの日用品

石本藤雄が手がけるムスタキビで出会う<br> 時代を超えて愛したい私たちの日用品

 フィンランドを代表するブランドといえばテキスタイルの「マリメッコ」、そして陶器の「アラビア」を思い浮かべる人も多いでしょう。その両ブランドに長年携わったのが、日本人デザイナーの石本藤雄さん。現在は、故郷の愛媛にて、新ブランド「Mustakivi(ムスタキビ)」のプロデュースを手掛けています。目が喜び、手が嬉しいといった一瞬の感覚に心が揺れ、かつ機能性に富んだ日用品を求め向かったのは、愛媛県松山市。同ブランドの創業者でありディレクターを務める黒川栄作さん、そして石本藤雄さんのお話とともに、「Mustakivi」の世界に迫ります。

 

 

和と北欧が融合する、石本藤雄が手がけるブランドの新拠点

 

 日本最古の温泉として知られる愛媛県松山市の道後温泉。温泉街のシンボルとされる「道後温泉本館」から、緩やかな坂を少しばかり歩いて辿りつくのが「Mustakivi(ムスタキビ)」のギャラリー兼ショップです。

 

 

 

 ブランド誕生のバックグランドには、黒川さんと石本さんの必然かつ偶然な出会いがあります。仕事で各国を転々としていた黒川さんが感銘を受けたのは、豊かな自然と美しいデザインの宝庫、フィンランドです。フィンランドデザインに心を惹かれた黒川さんは、2013年に石本さんと出会い、公私共に交流を深め、その4年後に同ブランドをスタート。その源泉は「故郷で、石本先生の活動を伝える拠点をつくりたい」との思いから。その後、5周年となった2022年を機に、現在の地にショップを移転オープン。唯一無二の石本デザインに一早く出会える場所には、日々各地から多くの人が足を運んでいます。

 

 

 

 

 フィンランド語で、「Musta」は「黒」、「Kivi」は石を意味します。ブランド名は、それぞれの姓を一文字とって組み合わせたそうです。「Mustakivi(ムスタキビ)」のコンセプトは、日常のよろこびと未来への愛着につながる物や体験を届けること。そして、その愛着が、何らかの形で2人の故郷である愛媛にたどりつくこと。

 

 固定概念にとらわれない価値観や、細部へのこだわり、和と北欧が融合した神秘的な美しさを放つ石本デザイン。愛媛という地で、「手」と「知」、そして「心」から生み出される作品と精神を、同ブランドは、広く世に発信しています。

 

 

大切にするのは流行ではなく、心の中から湧き出るアイデア

 

 

 

 チャーミングな笑顔で迎えてくれた石本藤雄さん。愛媛県砥部町から、東京藝術大学へ進学。卒業後、美大生にとってエリート企業であった市田株式会社で広告デザイナーとして勤めたのち、世界一周の旅へ。その後マリメッコ社を代表するテキスタイルデザイナーとして400を超えるデザインを手がけ、またアラビア社の陶芸家として活躍し、50年の時を経て帰郷。その華々しい経歴とは裏腹に、時に笑いを交えながら気さくに語りかけてくれる人柄も、デザインとして表現されていると感じるほど!

 

 

 

 

 石本さんのさまざまな表現に共通するのは、生まれ育った愛媛、そしてフィンランドの自然が紡ぐ、春夏秋冬の風景です。テキスタイルと陶器、それぞれに自身の感覚を映すことに、不自然さはないといいます。

 

「クリエイトすることは同じことですよ。マテリアル。素材が違うだけであってね」

 

そして取材中に度々出た言葉は「色」そして「色彩感覚」。大胆な色づかいとダイナミックな構図、それでいてシンプルな組み合わせは、石本デザインの真骨頂ともいえるでしょう。

 

つまり大切なのは調和。複数の情景をひとつのプロダクトに落とし込む感受性を持って、石本藤雄にしかできない表現に変換し、見たことのない世界を切り拓く。だからこそ、石本さんの作品は、手に取った人の心にスッと馴染み、新たなインスピレーションを与えてくれるのかもしれません。

 

 

 

 

 「ムスタキビ」の全プロダクトは、石本さんを中心に、黒川さんや全スタッフの意見を取り入れながらチームで進められています。

 

「流行や売れそうという起点で商品開発が進むことはありません。ついやりそうになりますが、石本先生が止めてくれます(笑)。モノを生み出すには、作為的になりすぎてはダメだと、常に僕が石本先生から学んでいます」

 

一番に優先するのは「心の中から湧き出るアイデア」だと話してくれた黒川さん。その一言が、「Mustakivi(ムスタキビ)」のものづくりセンスを裏付ける、真摯な姿勢を物語っていました。

 

 

美的価値を備える器と、色を楽しむ今治タオル

 

それでは、同ブランドの数々の作品から「SETOUCHI+」がセレクトしたプロダクトをご紹介します。まずは、私たちの食生活に欠かせない器から。

 

 

 

 

 使い勝手抜群の長角皿「HORISONTTI プレート」から「LAKE」。「HORISONTTI」は、フィンランド語で、地平線、水平線を意味します。「LAKE」と名が付く通り、美しい湖を彷彿とさせる2層の色が特徴です。和洋どちらの料理にもしっくり馴染み、テーブルを華やかに演出してくれます。デザートや盛皿など、幅広い用途で使えるプレートです。

 

セットで使いたいのが「CUP」シリーズの「SEIJI」。砥部町の伝統的なやきもの産地にある窯元 「すこし屋」とのコラボレーションで生まれたこちらは、湯のみとしてはもちろん、小鉢やスープ入れとしても便利なSサイズをチョイスしました。

 

>>HORISONTTI プレートを見る

 

>>「CUP」シリーズ「SEIJI」を見る

 

 

 

 

 スタイリッシュな角皿「PLATE」からは、シックな装いがテーブルを引き締めてくれる「TENMOKU」を。同ブランドスタート時に初めてつくられたこちらは、スイーツやフルーツなどを盛り付けて。「CUP」シリーズの同色「TENMOKU」のSサイズにコーヒーを注げば、ちょっと一息つきたいブレイクタイムにもマッチします。どちらも、窯元 「すこし屋」とのコラボ商品。釉薬のムラすらも、美に昇華されています。

 

嬉しいことに、どの器も食洗機でも洗える優れものです。

 

>>TENMOKUプレートを見る

 

>>「CUP」シリーズ「TENMOKU」を見る

 

 

 

 

 日用品として必須のタオルも石本デザインから登場しています。ハッとするカラーリングに心が躍る「いろはタオル」は、「いろ」を楽しめるよう細部にまで遊び心が施されています。
一見、3色で構成されているかと思いきや、裏面の真ん中のブロックには、表にはない色が現れるという魔法がかかったような配色に。つまり計4色の色を、吊るす角度や使い方、畳み方によって楽しめるのです。

色だけでなく、使い心地もしっかりと考慮されています。石本さんの考える色彩やデザインをかたちにしたのは、愛媛県今治市のタオルメーカー「吉井タオル株式会社」。綿が本来持つ柔らかさが持続する繊細で柔らかなタオルとして企画された「今治細わた多織る」がベースです。石本さん自ら確かめて選んだタオル地は、まるでガーゼのような肌触り。もちろん、吸水性にも優れています。

「れんげ」「すずらん」「つゆくさ」と花の名が付けられたそれぞれから、好みの1枚を。いえ、全色揃えて日々変わる気持ちや季節とともに「色」を楽しんでも。

>>この商品を見る

 

 

 

 

シンプルで、機能的で、美しい佇まい。日本の工芸と美的な感性が合わさった、北欧や瀬戸内の自然を思わせる色。

 

自分の感性を信じ、妥協せずに好きなものを取り入れることは、きっと「生き方」にも繋がると思います。ともに過ごす相手を思い浮かべる時間までもが豊かになる「Mustakivi(ムスタキビ)」の日用品で、彩り豊かな日々を送りませんか。

 

 

TEXT/大須賀あい PHOTO/大須賀あい、タイラデザイン 写真提供/Mustakivi

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