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ブランド発信の求心力を醸造
瀬戸内ならではの付加価値を
ブランド発信の求心力を醸造<br>瀬戸内ならではの付加価値を

「SETOUCHI+」には、尾道・しまなみ界隈の魅力的な商品が登場します。そのスタートポイントとして、商品企画の役割は非常に大きなものになるでしょう。本プロジェクトにてブランディングを担うのが、珍味ブランド「Hotaru no Hikari(ホタルノヒカリ)」や「天麩羅TOKYO」などを運営する、株式会社SORA代表取締役社長の中川雅喜さん。これまで数々のヒット商品を生み出してきた仕掛け人は「SETOUCHI+」にどんな魔法をかけるのでしょうか。

 

 

激売れを生み出すヒットの達人

中川さんと、本プロジェクトの事業主である、まるか食品(株)川原さんとの接点は「珍味」にあります。起業して8年になる中川さんですが、もともとは神戸の珍味メーカーに10年勤務。旧知の2人の結びつきを更に強くしたのは、まるか食品の代表珍味「イカ天瀬戸内れもん味」にありました。いつ訪れても独創的な商品が並び、若い世代から高支持を得る「ヴィレッジヴァンガード」でも、当商品は爆発的な売行きを獲得。その火付け役が、なんと中川さんなのです。

 

 

「僕は昔から、企画ものが得意なんです。サラリーマンの頃から、無印良品、ドンキホーテなど大手企業の商品企画を担う機会に恵まれました。『イカ天瀬戸内れもん味』では、ちょっとアッパーでニッチなマーケットを狙い、商品の展開やレイアウトにも僕個人の戦略を反映。これまでになかった若い層のファンを獲得できたと思います」

その他、あらゆる商品に「激売れ」現象を起こした中川さん。企業や商品が本来持つ強みを探り、トレンドやユーザーが求めるニーズを踏まえながらアウトプットしていく。まさに、ヒットを生み出すスペシャリストです。

 

珍味をラグジュアリーブランドに

中川さんが運営する、珍味おつまみGIFT 専門店「Hotaru no Hikari」は2015年に誕生。スタイリッシュにデザインされたパッケージと、ユニークなネーミングを軸に、斬新なスタイルで珍味を展開しています。男性の酒の肴=珍味という既存方程式を覆し、JALファーストクラス専用おつまみ、そして都内の五つ星ホテルでも採用されています。

 

 

「おつまみ業界のCHANELを目指したんです。CHANELはハイブランドの中でも、アウトレットが無く、値下げを一切行わないことで知られています。僕の考えには、ブランドイメージを崩さない姿勢が核にあるんです。それに、これまでコアなお客様の心を掴む珍味のポジションには誰もいませんでした。そして今も当社製品だけです。珍味の名品を作る知られざるメーカーは全国にたくさんあります。徹底した品質管理の下、手作業でパッケージングしてもらい、世界に通用する商品を作ってもらっています」

 

一見、珍味とは思えないパッケージとネーミングは、中川さんが考案したものです。商品名には「アマゾネス」「大阪のマダム」「ポセイドンの怒」など、クスッと笑ってしまう名前が付けられています。

 

「一笑いあってもいいと思ったんです。例えば、デヴィ夫人ってすごく面白い方ですよね。世界の社交界に通用するポジションにおられるのに、今バラエティ番組で何をしているかというと究極の笑いです。高貴で洗練されたところにある面白さ。つまり高貴な笑いです。『Hotaru no Hikari』は、珍味業界のデヴィ・スカルノですね(笑)」

 

姉妹ブランドとして2019年に誕生した「天麩羅TOKYO」も大好調です。

 

 

「JR東日本、グループ会社の商品部様とタッグを組み、第三の東京土産を作ろうと企画しました。江戸の文化において天ぷらは、ファストフードだったんです。今でいうマクドナルドみたいな存在ですね。それを現代に呼び起こし、新しいお土産の形にしました。パッケージは家紋をイメージし、中身はまるか食品さんに作っていただいています」

 

渋谷スクランブルスクエアの催事場の1日の最高売上げタイトル保持者は「天麩羅TOKYO」。渋谷ヒカリエの催事場では『Hotaru no Hikari』商品が、同タイトルを所持。珍味業界のCHANEL&デヴィ・スカルノは、快進撃を続けています。

 

作り手の思いやストーリーを消費者に届ける

販売チャネル、販路開拓手法において、豊かな発想力を持ち斬新なアイデアを放つ中川さん。2月から3月にかけ、東京で開催予定の「SETOUCHI+」のPOP UPも手掛けます。

 

「もちろんECはとても大切です。しかし実際にお客さんが商品を手に取ることも、すごく大事だと思うんです。触った感覚、重さ、見た目、質感を体験する時間はかけがえのないものだと思います。催事場は、広島、そして瀬戸内を代表する厳島神社をイメージしたものを構想。きっと神々しい空間になると思います。また、まるか食品さんが『SETOUCHI+』用に開発した新商品『ONO TEN』のデザインも担当しました。過去、戦国武将が広島を統治していた歴史を追いかけ、旗をイメージしたパッケージにしています」

 

購入はこちら↓

https://setouchi-plus.jp/pages/ono-ten

 

 

 

ブランド認知には継続が大事と語る中川さん。今後、大手百貨店や、大規模催事場などで「SETOUCHI+」商品を販売する構想も立てているそうです。「数字を作る実績も自身の仕事」だとも話してくれました。しかし一番に重きを置くのは、作り手の思い、そして背景にある物語だといいます。

 

「何を作るにしても、誰かが汗を流しています。今回参加される事業者さんへ可能な限り伺い、思いを聞き、工房を見せていただいています。皆さんが持つ技術や信念を、お客さまに確実に届けるのが僕の使命ですね」

 

選択肢であふれるこの時代、私たちは何を信じ、何を見て、日々の選択を行えばいいのでしょうか。商品の表面的な部分だけではなく、様々な周辺情報を取得しながら、それらのストーリーや信頼性を考慮する中川さん。終始ニコニコ、時折ジョークを飛ばしながら、一瞬にして場を和ませてくれる笑顔が印象的です。中川さんのファンタスティックなブランディングの魔法による「SETOUCHI+」の姿が、楽しみで仕方ありません。

 

購入はこちら↓

https://setouchi-plus.jp/pages/ono-ten

 

 

TEXT&PHOTO/大須賀あい 写真提供/(株)SORA

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